びおハウスHの魅力

家はシェルターである

家は、つよい風や 雨や 雪や 日照りや
地震や 火山や 砂嵐や 川の氾濫や
暑さや 寒さや 猛烈な湿気や 乾きなどから
身を守るための
覆い(シェルター)だった

ビーバーは 川をせき止めて
キツツキやフクロウは 木の穴に
モグラやアリは 土を掘って
ゴリラやオランウータンは
木の上に巣をつくる

ヒトは 氷の土地では イグルーに
砂漠では 日干しレンガをつんで
草原の遊牧民は 布で包んだゲルに
森の家では 木の家に
みんな いそいそと

100年住み継ぐ家

日本の住宅の平均使用年数は30年程度と言われてます。
世界最古の木造建築である法隆寺は、建立から1300年以上経った今でも荘厳な姿を見せてくれます。
また、法隆寺まで行かなくても、江戸時代の農家などは、今でも築100年を超える木造建築がいくつも残っています。
これらの建物と我々の住んでいる家、この差はどういうことかと思いませんか。

高度成長期に持ち家志向が高まり、質より量を重視した住宅がたくさん建ったからということもありますが、いくら質を軽視したとはいえ、わずか30年ほどで傾いてしまうような家がつくられていたのでしょうか。

そうではありません。日本の住宅の平均使用年数が低いのは、解体、建て替えされることが多いからなのです。
バブル期には特に土地の価値が高騰し、土地の所有者が変わるたびに、建物も建て替えられました。
また、簡単にリフォームできない日本の住宅は、ライフスタイルの変化(家族が増えたり減ったり、歳をとったり)に対応できなかったり、断熱・気密等の住宅性能が低く、寒かったり暑かったり快適でないため、取り壊して新しいものを建てようということが繰り返されたのです。

すでに土地神話は崩壊しました。また、性能の高い住宅にも注目が集まっています。
ライフスタイルの変化に対応でき、頑強な構造を持ち、快適な生活ができる性能を担保した、魅力的な住宅があれば、100年(しっかりメンテナンスすることで、実際にはそれ以上)住み継ぐことのできる家ができるのではないか。それも、各地域にあった家で、景観にもマッチして、もちろん予算も考えて……。

こうして、びおハウスHシリーズは誕生しました。

その秘訣は “Body & Refill”

“Body” とは「躯体」のこと。自動車に例えると車体のこと。
ボディはがっしり、丈夫につくり、100年の寿命を想定し、天命を全うする間、中に暮らす家族をしっかりと守ってくれます。

“Refill”とは「補給・詰め替え・差し替え」などという意味。家も、その時の家族構成やライフスタイルに合わなくなったら、中身を差し替えちゃえばいいのです。壊してから建て直すではなく、リフィルしちゃうのです。
安心のボディは保ったまま、内部は自由なレイアウトに組み替えることができるので、ずっと家族に寄り添って、家としての役割を果たしてくれます。100年先、ひ孫の代までも。

びおハウスHシリーズの魅力を、このページを含め10のページにまとめました。
1ページめくるたびに、こんな家に住みたいなと、思っていただけるはずです。

Hシリーズをつくった人

Hシリーズは、建築家・半田雅俊とその仲間たちが構想し、仕組みをつくりました。(Hは、半田さんのイニシャルです。)そして、町の工務店がネットワークし合って、それぞれの地域に合った建て方を工夫して建てています。ルールにしたがうけど、運用は画一的でなく、地域適性を旨とします。
建築費も一律ではありません。建物の仕様や、職人の手間の掛け方によって異なります。だから建築主は、建築契約にあたっては、よく確かめ、納得のもとに話を進めてください。

大切なことは、これからつくるものを契約するわけだから、共同・協同・協働してつくる気持ちを持ち合うことです。おカネを出せばいい家ができるわけではありません。一緒に汗を出し合う結晶作用が働いて、いい家が生まれます。
建築家・半田雅俊設は、東京の板橋に工房を構え、全国の地域密着工務店を応援しています。

建築家・半田 雅俊

建築家・半田雅俊 1950年、群馬県に生まれる。
工学院大学工学部 建築学科卒業後、遠藤楽建築創作所を経てフランク・ロイド・ライトの設計組織タリアセン留学。
1983年に半田雅俊設計事務所設立。
野沢正光氏と共同で「木造ドミノ住宅」を設計。その進化系として2015年に「びおハウスH」を提唱し、日々改良を続けている。
住まいマガジン “びお” にて、『フランク・ロイド・ライトに学ぶヴィンテージな家づくり』を連載中。
同サイトにて、氏の設計した住宅『中庭のある家』『雪国の家』も紹介されている。

半田雅俊
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